バイブルメッセージ Bible Message

この宝を土の器に納めている私たち

2022年 3月 1日

私たちはこの宝を土の器に納めています計り知れない力が神のものであって私たちから出たものでないことが明らかになるためです

コリント二

 

この宝を土の器に納めているとありますがこの宝とは何でしょうか?

パウロは主イエスキリストに出会う以前有形無形の誇るべき宝を持っていましたそれはユダヤ人としての誇り家柄律法学者としての知恵知識などで誇るべき宝が沢山ありましたところが主イエスに出会い主から特別な宝を与えられたときこれまで宝だと思っていたものはすべて塵あくたに思えたのです

 

なぜなら闇から光が照り出でよと言われた神は私たちの心の中を照らしイエスキリストの御顔にある神の栄光を悟る光を与えてくださったからですかつてのパウロはやがて消え去るものに縛られ暗闇の中にあったのですがその暗い心を照らす光神の栄光を悟るキリストの光という宝を与えられたのです

 

それではなぜパウロは私たちはこの宝を土の器に納めていますと言うのでしょうか

 

彼が生きた今から約2000年前明かりを灯すための容器として土の器のランプがありました本当に粗末なもので見栄えも悪く穴が空いているものもありましたパウロはそのみすぼらしい土の器と自分を重ねているのです

 

パウロというとすごくパワフルなクリスチャンというイメージを持ってしまうかもしれませんしかし実際のパウロは風貌はパッとしなかったし決して雄弁でもなかったのですまた宣教旅行を通してイエスの救いにあずかる人が起こされる一方で数々の苦難を通りパウロの体はボロボロで正に穴が空いた土の器のようでしたしかしどんなにみすぼらしく傷つき痛み穴が空いている土の器のようであっても今はキリストの光を与えられ輝きを放つ器であると言っているのです

 

私たちの内にあるキリストの光それは私たちが主を信じたときから内に住まわってくださる聖霊様を通して放たれる光です

 

だからパウロは8節以下でこのように述べているのです四方から苦難を受けても行き詰らない四方から苦難を受けたら逃げ場がないはずなのにどうして行き詰らないのかと思ってしまいますかつて救世軍の山室軍平先生が次のように述べています神を知らない人は東西南北の四つの方角しか持たないそのために前後左右から苦難が押し寄せて来ると身の置き所がなくなって往生するしかし土の器の中にこの宝を持っている人は東西南北の他に上という五つ目の方角があるそれで前後左右から悩みが襲って来てもまだ上に向かって神に逃れることができる

 

脆くて弱い器でも私たちの内におられる聖霊様を通して御国と直結していますだから四方からの苦難に対しても行き詰らないのです

 

次に途方に暮れても失望しません途方に暮れるパニック状態絶望的な状態でもうだめだと思うときも聖霊様を通して放たれるキリストの光が沈んだ心を照ら出してくださるからです

 

迫害されても見捨てられずとは人に迫害されても神に見捨てられることはありません神はその人の味方だからです

 

更に倒されても滅びませんここは英語の聖書ですとノックダウンされてもノックアウトされないとなっていますボクシングというスポーツでは試合の中でノックダウンされることがあるワンツウースリーとレフリーがカウントするでもテンと言われる前に立ち上がりまた試合が始まるもしテンまで数える間に起き上らなければノックアウトで敗北となります

 

弱く脆い土の器である私たちは何度もノックダウンしてもノックアウトされることはないキリストの光という宝を決して失うことのない聖霊様を内に納めているからです

みすぼらしくてボロボロの土の器であっても自分の内にあるキリストの光聖霊様を通して神の絶大な力が働いているから落胆せず誰かの救いのためにその使命を果たし続けましたそれがパウロでした

 

私たちも脆く簡単に壊れてしまうような土の器です実際壊れるし打ちのめされるし倒れるし途方に暮れることがありますしかし罪の中に生きていた古い自分は死んでキリストが我内に生きておられる器キリストの光を放つ器です

 

キリストの光をもっと輝かすために聖霊様の助けによって祈りましょう苦しみ痛んでいる世界中の人にキリストの光が届けられるように祈りましょう

ウェスレアンホーリネス教団 浅草橋教会牧師山崎 忍

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