バイブルメッセージ Bible Message

その苦しみは喜びに変わる (ヨハネ16章16~24節)

2022年 4月 1日

「よくよく言っておく。あなたがたは泣き悲しむが、世は喜ぶ。あなたがたは苦しみにさいなまれるが、その苦しみは喜びに変わる。」(20)

 

 その苦しみとは

「しばらくすると、あなたがたはもう私を見なくなるが、またしばらくすると、私を見るようになる。」(16)

弟子たちにとっての「苦しみ」それは、「しばらくすると」イエス様が十字架で尊い血潮を流され、死んで葬られ会えなくなることです。この方こそ、救い主、メシアと期待し、すべてを捨てて従ってきたイエス様です。三年間寝食を共にしたイエス様を見なくなる。それは、たとえほんのわずかの間、と言われても、これほどの大きな悲しみ、苦しみ、喪失感はありません。

一方、「世」は喜ぶのです。この「世」とは、イエスに嫉妬し、敵意を抱き、遂には殺そうとたくらんだ人たちのことです。イエスの十字架が自分の罪のためであることに気づかず、勝ち誇って喜んだのです。

 

その苦しみは喜びに変わる

「女が子どもを産むときには、苦しみがある。その時が来たからである。しかし、子どもが生まれると、一人の人が世に生まれ出た喜びのために、もはやその苦痛を思い出さない。」(21)

産みの苦しみは、経験した母親にしか分からないものですが、遂に子どもが生まれ、その泣き声を聞き、顔を見、そして、抱きしめるとき、母親の産みの苦しみは喜びに変わり、その苦しみを思い出さない、と主は言われたのです。

主イエスは、わたしたちの罪を御自身の死と共に葬り去るために、完全に罪人である私たち側になって苦しんでくださいました。ほんのわずかの時間であったとしても、父なる神様との断絶を十字架の上で経験されました。そのイエス様の苦しみは、どれほどのものであるか。十字架の上に「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになられたのですか」と叫ばれるほどの苦しみだったのです。

主は十字架の贖いを成し遂げられ、死んで葬られますが、三日目に死者の中から復活され、十字架の苦しみは復活の喜びに変わりました。イエス様の十字架の苦しみは、私たち人間の罪の性質を滅ぼし、主の御復活は、その私たちを神の子どもとして新しく生まれさせるという喜びとなったからです。

「このように、あなたがたにも、今は苦しみがある。しかし、私は再びあなたがたと会い、あなたがたは心から喜ぶことになる。その喜びをあなたがたから奪い去る者はいない。」(22)

「その日」、その喜びを奪い去る者はいない。「その日」は、ずっと続くのです。「その苦しみは喜びに変わる」、この「喜びに変わる」とは、喜びとなって、そのままずっと喜びが続いていくということです。

弟子たちは、復活のイエス様をしばらくの間は、肉眼でも見ていましたが、イエス様が復活され40日間、地上におられた後、天に戻られてからは、肉眼では見ることができなくなりました。

しかし、イエス様が天に戻られた後、約束の聖霊、弁護者なる聖霊がこの世に来られ、イエス様を信じる者の内に住まわってくださったことによって、イエス様を肉眼でなく霊的な目でずっと見ることができるようになりました。ですから、その喜びの日を誰も奪い去ることはできないのです。

 

ウェスレアン・ホーリネス教団 浅草橋教会(牧師・山崎 忍)

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